キングダムホーモの真実

Tニキ参戦!(ドン!)

スマブラ最後のダウンロードコンテンツとして大々的に発表されたTニキというファイター。

しかしこの参戦は、ファンから冷ややかな目で捉えられる事になる。

「いや、Tニキって誰だよ?」

「何のゲームのキャラ?」

「期待はずれどころの騒ぎじゃ無いんだけど…」

世界中で批判の声が続出し、アーカイブの低評価数が高評価数を上回った頃。

櫻井政博から新しいツイートが投稿された。

「なんと、キングダムホーモからTニキが参戦です!」

ここでようやくファンはキングダムハーツとの関連を示唆される事になる。

 

困惑するファン達は、キングダムホーモという単語がどういう意味を持つのか調べて尽くした。

すると、あるブログがヒットする。

「キングダムホーモ 1-0…?」

そこに在ったのは、このブログを書いた『Tニキ』という存在、そしてその人物像だった。

淫夢厨、猛虎弁、自作小説という痛々しさ。

これだけを見れば、Twitterではよくいるホモガキの1人に過ぎない。

しかし、争点はそこには無かった。

「『Tニキ』のTwitterリンクが貼られてたぞ!」と意気揚々にリンクをクリックするファンの1人は、衝撃的な光景を目にする。

『このアカウントは存在しません』

Twitterは、元あったアカウントが凍結や垢消しされた場合、『アカウントが凍結されています』だったり『問題が発生しました』という表示が出るもの。

つまり、このTニキのアカウントは元から存在しなかった事になっているのだ。

ではこのブログを書いた人物は誰か?

Tニキという存在は何を意味しているのか?

答えは出ぬまま、つかいかた発表の翌日を迎えた。

 

そんな中、またしてもファンの1人が『キングダムホーモ』について書かれたページを発見。

ルート・レイク。極々ありふれた弱小チャットの一つだ。

発見者はそのリンクをクリック。すると…

目の前が真っ暗になった。

意識がだんだんと薄れてゆく。

…気がついた時には、もう発見者はこの世に存在しなかった。

正確には、彼が座っていた部屋から彼の姿だけがポッカリと消えていた。まるで元々存在していなかったように。

しかしインターネットで繋がったファン達は、その事に気がつく事は出来なかった。

次々とルート・レイクにアクセスするスマブラファン。

その先には何があるのか。

 

「…………?」

「ここは…?」

先程まで暗かった視界は、突然痛いほどの強い光を捉えていた。

目を細めながら周りの状況を確認する。

「…人?息は…あるか。」

目覚めたファンの周りには、目覚める前の自分と同じように沢山の人が浮遊している事に気づく。

「目覚めたのは俺だけなのか…?」

 

このファンは、ゲームオタクだ。それも生粋の。だからこそ気がつく事が出来た。

「というかここって…ゼロポイント?そういえばここに入る前のチャットの名前もルートレイクだった…今俺がいるのはゼロポイントの中なのか…?」

真実に近づくファンをよそに、また視界は暗くなっていく。

「ま…待って…俺は…」

 

気がつくと、ファン達は先程と変わらない部屋で先程と変わらない位置に座っていた。

モブ「そうだ…寝てる場合じゃ無いな。Tニキの正体を確認しないと。」

そう言いTwitterを開くと、目に飛び込んで来たのは一つのトレンドだった。

モブ「ソラ参戦だって…?どういう事だ!」

その理由は、彼だけが知っていた。

「ゼロポイントでTニキが参戦した世界線から…正しい世界に戻ってきたって事なのか?」

 

スマブラファン達は、スマブラという巨大なコンテンツが生み出す時空の歪みに巻き込まれた。そしてTニキが参戦するパラレルワールドで生きる人という認識を無自覚のうちに刷り込まれていたのだ。

 

ゼロポイントを通じて誰もが納得する世界へ帰還する事が出来たスマブラファン。

そして『桜井』政博から、新たなツイートが更新された。

「長い間本当にお世話になりました!これにてスマブラSPは完結です!」

 

変わらずこの世界ではキングダムホーモが朗読されるし、まは記事をしっかり読んでいない。

それでもTニキ参戦という最悪の結末からファンを守ってくれたソラ参戦という救済によって、あの忌まわしい世界線はルート・レイクのゼロポイントで永遠に封印されていく事になる。