餅とセックスをするま「ハァっ!ハァっ!イク!イクよ!ばかにおはるよ!あっあっあーーーっ」ビュルルーーーー…
気がつくと、俺は自分がベットから床に転げ落ちていることに気が付いた。
餅と俺が密会している事は荒らし連合軍にも、身内にも知られていない。
(そういえばどうなったんだっけ…昨日は酒も入ってたしよく覚えてないな…)
電話が鳴る。
餅からだ。昨日何があったかあいつからも教えてもらおう。
……唖然とした。
内容を要約すると、『昨日餅は俺に押し倒され、酒の勢いのまま行為に及んだ。今日急いで検査をした所、妊娠していたという。そして俺に責任を取って貰わなければ…荒らし連合軍に全てを話し、政府や警察全てが俺と身内を暗殺し復讐する為に動く。』…という事らしい。
頭を抱えながらテレビを付ける。
政府が緊急で会見を開いていた。
どうやら首都圏を緊急事態宣言という名目で完全にロックダウンするらしく、今外には人が全く出ていない。
言わばこれは脅しだろう。いまの政府がこんなに一瞬でロックダウンを判断出来るほど一枚岩では無い。
荒らし連合軍が政府に促したんだ。外に出ている人間を見つけやすくする為に…
そして俺はホテルの中。家へ帰ろうとするにも必ず外に出なければならず、現代の監視カメラが包囲網のように設置されている都市部では一瞬で見つかってしまうだろう。
しかしホテルにずっと留まっている訳にもいかない。
俺は既に、消される一歩手前という事になる。
…その時、突然周囲から強大なプレッシャーを感じる。
ホテルは鍵がかかった密室のハズ。
政府が俺の居所を嗅ぎつけたのだとしても、まだ翌日。流石に早すぎる…
くっ…頭に何かが響いてくる…
ダメだ、プレッシャーに思考力が奪われる…!頭が割れる…が…うぅ…
気が…あ……
ハッ!
…汗びっしょりで、俺はまたベットから転げ落ちている。
しかしさっきと違うのは…外は夜?
って事は…
シャワーを浴びていた餅が、体を拭いてベットに向かってくる。
何だったんだ…?予知夢…?
…!
そうだ、そうだった。
俺はずっと中に出したと思ってたが、違ったな。
「ハァっ!ハァっ!イク!イクよ!ばかにおはるよ!あっあっあーーーっ」
そう、俺はばかにおはったんだ。
つまり、眠りから目覚めたって事。
でも…このまましたら、予知夢の通りになっちまうな。
「ごめん、ムードぶち壊しになっちゃうけどさ…俺やっぱりコンドーム買ってくるよ。」
餅の制止を振り切って、俺は輝くネオン街へ走る。
そうさ、これは予知夢の中の餅が出してくれた、緊急避妊宣言なんだから。